> コラム > 伊原吉之助教授の読書室
令和四年元旦
新年おめでたうございます
伊原 吉之助
世の行く末
人類の繁榮は、19世紀の産業革命による工業化と共に始つたのですが、人類の最盛期は20世紀です。
そして最盛期と共に凋落が始りました。コンピューターにより人生が抽象化し、人類の一部が他の大
多數の人類を操り始めたからです。
生物にとつて一番大事な農業(食糧生産) から離れたのが、人類の大半にとつて致命傷になりました。
農業社會までは、人生は頗る具體的だつたのに、工業化→ 脱工業化→ 情報社會化と進んで人生が抽
象化するにつれて世の中はをかしくなり始め、陰謀家の好き勝手に操られるやうになりました。世の中
がまともでなくなり始めたのです。
母親が、自分の胎内で育てた子供を邪魔者扱ひして忌避し、いぢめ、殺す事態が頻發してゐるのを見
れば、人類が狂ひ始めたことがお判りでせう。
我國は東亞の安定勢力なのに、狀況を誤認した米國が日本を叩き、東亞の不安定勢力シナを支援し育
てることにより、世の中の狂ひが目立ち始めました。
我國は、和やかな共存共榮の世の中を生み出しましたが、こんな國が世界の何處にありますか?
その我國を含めて、今や世界は人類の末世に臨みつゝあります。
みんなでよつてたかつて、人類を末世に導いて來たのです。
殘念至極!
我國は住み易いよい國なのに、それを潰して住みにくくしようとする破壞的勢力が内外で活躍中で
す。とんでもない話です。
私は今年、數へ年で92歲、滿年齢で91歲になります。身體が弱つて來たので、いつ死んでも不思議
はありませんが、人倫からかけ離れつゝある世の行く末が氣になつて仕方ありません。人類は今後どう
なるのか、もう少し生きて、人類の行く末を見屆けたいと思ひます。
口頭發表〉
1)1月28日新伊原塾23 (大阪):流會
2)2月20日新伊原塾24 (ズーム):書評三橋貴明『明治維新の大嘘』
3)3月25日新伊原塾25 (大阪):書評高山正之vs.眞淵睦夫『世界を破壞するものたちの正體』
4)4月29日新伊原塾26 (ズーム):書評宮崎正弘vs.渡邊惣樹『戰後支配の正體1945−2020』
5)5月29日新伊原塾27 (ズーム):書評副島隆彦『裏切られたトランプ革命』
6) 6月26日新伊原塾28(大阪):書評宮崎正弘『日本のパワースポットを往く』
7)7月24日大阪日台交流協會(大阪):李登輝・彭明敏と台灣の自立
8)7月25日新伊原塾29(大阪):書評遠藤譽『習近平:父を破滅させたケ小平への復讐』
9)8月28日新伊原塾30(ズーム):書評:近藤伸二『彭明敏:?介石と鬪つた台灣人』
10)9月30日新伊原塾31(大阪):書評:笠井亮平『インパールの戰ひ:ほんたうに「愚戰」だつたのか』
11)10月28日新伊原塾32(大阪):書評:石平『中國共産黨:暗黒の百年史』
12)11月25日新伊原塾33(大阪):書評:麻田雅文『?介石の書簡外交(上下)』
12)12月23日新伊原塾34(大阪):書評:鈴木冬悠人『日本大空襲「實行犯」の告白』
13)1月20日21世紀日亞協會(大阪):危機迫る習近平政權:創立百年で直面する中共の危機
14)1月22日神戸社會人大學(神戸):新年會新春講話『世の行く末』
15)1月27日新伊原塾35(大阪):書評:新年會(大東洋) 新春講話「人類の來し方・行く末」と宴會
16) 2月24日新伊原塾36 (大阪):書評:宮崎正弘『日本の保守:やまと魂をつくつた思想の系譜』
17) 3月24日新伊原塾37 (大阪):書評:古谷經衡『敗軍の名將:インパール・沖繩・特攻』
18) 4月日新伊原塾38 (大阪):書評:福山隆『「陸軍中野學校」のヘへ』