日亜協会 第330回 例会 ご案内
新井白石の海外研究の中で、イタリア人宣教師Sidoti(シドティ)との奇会が極めて大きな意義を持っている。この偉人同士の出会いは西洋学や言語学に対する考えをドラマティックに推進することに大いに貢献した。白石にとってシドティは、世界状勢に対する認識を深めるのに貴重な情報源だったのみならず、生涯で心を通わした数少ない人間でもあった。それぞれ朱子学とキリスト教という、相容れない異質な思想に立ちながら、お互いの才能を認め合い、確かな信頼関係を結んだ二人の物語には感動すら覚える。この講義に於いてはシドティ来日の道のりとこの二人の偉人が繰り広げた知的駆け引きに関して説明する。
日時:令和7年3月6日(木)
18:00〜20:00(17:50開場)
会場:大阪市立総合学習センター(大阪駅前第2ビル)5階第6研修室
会費:千円 (非会員二千円),学生200円
二次会:2階北西隅「北大会館」 懇親交流会 千円(非会員も同じ)
演題:「新井白石とシドッティ −異文化を超えた心の交流」
講師:カンパナ・マウリツィオ(文学博士、阪南大学非常勤講師)
<講師プロフィール>
イタリアのミラノ出身、来日28年目。昔から日本に興味を持ち(イタリアに於ける日本アニメヲタクファスト世代)、23歳の時に来日。日本語能力試験1級を取得した後、関西大学に入学し、博士課程まで在籍(博士論文のテーマは新井白石の外国人との出会いとその海外研究)。博士号を取得した後、阪南大学(現在は「世界遺産論」担当)や関西大学で講師を歴任。