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平成22年元旦
新年おめでたうございます
伊原 吉之助
皆樣、希望の持てる新年を迎へられますように。近況報告を兼ねた賀状です。
( 合同ゼミの課題通知を兼ねてゐるので、御不幸があつた方にも出します。また、戰後育ちに戰前の書物を讀めなくした占領政策の 「 日本語潰し 」 を跳返すため、正字・歴史的假名遣ひにします。正字の端正さを眺め、讀慣れて下さい )
因に、現代假名遣ひは、破裂音ぢ・づを摩擦音じ・ずで置換へてしまふ 「 無茶苦茶な 」 用法を私達に強ひる惡い假名遣ひです。序に言へば、日本語のらりるれろは、ローマ字では la,li,lu,le.lo に近い ( l は 舌先が前歯の裏にべったりくっつく/らりるれろは舌先の少し後が前歯の根元に軽くつくだけ ) のに、ra,ri,ru,re,roを當てるのは亂暴極まる ( r は舌先はどこへもつかない、日本語にない發音です ) 。
日本の國語學者は、音聲に無神經な人が多いのでせう。皆さんは、間違はぬやうにして下さい。
9月1日、速歩で歩いてゐて躓き、地面に激突して左手人指し指を負傷、20針縫ふ怪我をしました。お醫者さんから以下の注意を受けました。リュックサック は 老人には凶器、重心を高くして足許を不安定にする上、こけた時に加重して傷を深くする。だから リュック は止めて ステッキ を使ひなさいと。
私の怪我の話が皆さんの一部に漏れ、ステッキと 新しい鞄を買ひなさいと醵金して頂きました。皆さんのお蔭で 肩掛け鞄と ステッキを買つて常用して居ります。頗る使ひ勝手が宜しい。おまけに、恢復祝ひの飲み會迄開いて戴き、愉しい一夕を過しました。有難うございました。皆さんが温かく見守つゐて下さるので、私も生きる元氣が沸いて來ます。皆さん、有難うございました。
ステッキ の意外な效果:電車で席を讓られることが多發! 心優しい日本人は澤山居ます。
以下、平成21年の活動報告です。
〈外國旅行〉
台 灣 ( 5月20日〜27日 ) :1 ) 21日、中央廣播電台 ( 中央放送局 ) の王淑卿小姐の取材を受け、30分録音。6月2日頃に放送される由。聽取者からの連絡によると、世界各地の日本人のほか、台灣の日本語族も聽いてゐる由。2 ) 台中にあるカトリック系私學、靜宜大學の日文系主宰の 「 2009年 『 日本學と台灣學 』 國際學術會議 」 で報告。私の報告= 「 東亞安定の要:日本と台灣 」 。報告日の 23日 ( 土 ) が毎年大阪で開く男聲合唱 「 ANCOR の 會 」 と重つたため、今年は出演を斷念しました。3 ) 歸國日の 27日、台灣大學日文系の大學院生十數名に 「 日台の共通點と東アジア の將來 」 と題して講話。 「 諸君は兩親や世間の恩惠を受けて育つた。社會に出たら世のため人のため盡して恩返しなさい。そのため大いに貢獻できる實力を身につけねば 」 と勉學を勵ましました。
〈文章關係〉
1 ) 『 關西師友 』 世界の話題: 「 日本國民の變質解體 」 ( 新年號 )
「 根幹は國防と教育 」 ( 2月號 )
「 日本殲滅を唱へる隣國 」 ( 3月號 )
「 日本國民よ、賢くあれ 」 ( 4月號 )
「 賢くなる方法 」 ( 5月號 )
「 國語習得の心得 」 ( 6月號 )
「 二つの寓話 」 ( 7月號 )
「 英靈の傳言 」 ( 8月號 )
「 文明と野蠻の死闘 」 ( 9月號 )
「 大東亞戰爭の複雜さ 」 ( 10月號 )
「 朝貢國化進む台灣 」 ( 11月號 )
「 明治維新を導いた大思想家 」 ( 12月號 )
「 “明治の間違ひ”の是正 」 ( 新年號 )
2 ) 馬英九政權七ヶ月:世代交代と前途不安の台灣 ( 『 海外事情 』 1月號, 2-15頁 )
3 ) 日本生存のための自助努力 ( 正論 『 産經新聞 』 3月5日,15面/東京版7面 )
4 ) 中國に急接近する馬英九政権 ( 『 時局コメンタリー 』 6月號 )
5 ) 東亞安定の要:日本と台灣──シナの覇權壓力にどう對抗するか?── ( 靜宜大學2009年 『 日本學與台灣學 』 國際學術研討會曁第3回 「 漢字文化圏 」 學術會議 論文集/6月10日/專題演講 3-1〜 3-17頁 )
6 ) 台灣は世界安定の要衝である ( 正論 『 産經新聞 』 6月26日大阪版13面/東京版 7面 )
( 張葆源 「 台海現状巨變 伊原憂心 」 台灣 『 自由時報 』 6月29日, 13面、で詳しく紹介される )
7 ) 統一地方選に見る台灣の現状 ( 『 アイデンティティ 』 第?号/平成22年 2月 1日 )
〈口頭発表〉
1 ) 1月16日 蘆屋讀書會 ( 津村宅 ) : 「 美しく良き日本を亡ぼすな 」
2 ) 2月28日 第七回大阪日台交流協會記念講演 ( 大阪倶樂部 ) : 「 忘却の二二八事件──台灣の危ふい前途 」
3 ) 3月27日 伊原ゼミ三碓會 ( 西宮・大谷美術館 ) : 「 日本文明史に於ける和魂と荒魂 」
4 ) 4月10日 21世紀日亞協會第149回例會 ( 大阪 ) : 「 大東亞戰爭の再檢討 」
5 ) 4月17日 神戸婦人有權者聯盟 ( 三宮 ) : 「 美しく良き日本を亡ぼすな 」
6 ) 4月18日 神戸社會人大學春季特別講座 ( 三木市 ) : 「 家庭での教育 」
7 ) 4月25日 神戸社會人大學春季特別講座 ( 三木市 ) : 「 地域での教育 」
8 ) 5月9日 神戸社會人大學春季特別講座 ( 三木市 ) : 「 學校での教育 」
9 ) 5月21日 台灣・中央廣播電台で録音 ( 台北 ) :台灣の現状について私の見方を30分餘、話す。
10 ) 5月23日 台灣・靜宜大學國際學術研討會 ( 台中 ) : 「 東亞安定の要:日本と台灣 」
11 ) 5月27日 台灣大學日文系院生に講義 ( 台北 ) : 「 日台の共通點と東アジア の 將來 」
12 ) 5月29日 法務省公安調査廳 ( 東京 ) : 「 東亞情勢と台中露米日 」
13 ) 6月13日 中國民族問題研究大阪讀者の會 ( 大阪 ) : 「 台灣問題と日米中露 」
14 ) 6月27日 河内國民文化研究會夏期例會 ( 八尾 ) : 「 今、國政に求められてゐるもの:戰後體制を根底から見直す 」
15 ) 8月26日 21世紀日亞協會第153回例會 ( 大阪 ) : 「 總選擧に向けて:日本再生あと十年! 」
16 ) 10月23日 21世紀日亞協會第155回例會 ( 大阪 ) : 「 シナに仕える馬政權 」
17 ) 10月24日 神戸大學互志會 ( 神戸大學 ) : 「 來し方行く末──20世紀と21世紀 」
18 ) 11月8日 帝塚山大學東日本支部同窓會 ( 東京 ) : 「 來し方行く末──20世紀と21世紀 」
19 ) 12月27日 EAS 研究會 ( 神戸 ) : 「 明治の近代化の問題點三つ 」
20 ) 1月15日 蘆屋讀書會 ( 津村宅 ) : 「 低俗化する平成日本:原點は明治にあり 」