中国人にとって留学とは

中国人にとって留学とは

株式会社大協 企画室

中国・南開大学大学院経済学研究科 古森崇史


1・留学ブーム

  最近、クラスメートが盛んにアメリカ等への留学の事などについて話しています。みんな大学院生ですから、中国人学生については全員が入学時に英語の6級試験(日本の英検準1級〜1級位)以上に合格しているのですが、最近留学のために、多くのクラスメートがTOEFL,GRE等のテストを受けています。TOEFLのスコアが650以上の人は、本当に多く存在しています。日本でしたら、「試しにTOEFLを受けてみた。」という人は多くいますが、中国ではTOEFLを一回受験するのに(一般の大学を卒業したばかりの者の)月給以上の1200元(1万8千円位)かかります。それだけに、彼らの試験への執念のようなもの(?)を大変強く感じます。

  また、大学院側も多くの学生が留学を希望している事を意識して、全部英語で授業を行う科目をたくさん開講していて生徒に好評のようです。例えば、必修科目のマクロ経済学の授業では、@高度な数学の知識を前提とした上級マクロ経済学、A学部レベルのマクロ経済学の知識を前提に現実の様々な中国経済の問題点等を考えるマクロ経済学、Bテキスト・授業等すべて英語で行われるマクロ経済学の3つのうち一つ選択できるようになっていました。私は、Aを選択したのですがかなり少数派で、Bの英語での授業を選択した人が圧倒的に多かったです。


2・留学政策

  青年参考2006年10月27日号によりますと、すでに海外留学を終えた者の内、92.8%は海外の国籍を取得しておらず、海外国籍もしくは永久居住権の取得を重要と思う人は40.1%という事です。さらに、現在海外に留学している留学生のうち、留学している事について26.7%は光栄と感じ、13.4%は反感を感じ、59.9%はどうでもよい・特に考えは無いと答えています。反感を感じているのがどのような人なのかについては、大変気になる問題であります。

  中国政府としても、2005年末世界各国に93.34万人存在する中国人留学生、および20万人以上の海外留学からの帰国者に祖国への貢献を期待しているようで、各種の政策等を打ち出しています。

  具体的には、@新たに国家派遣の留学ブームを巻き起こし、現在よりさらに高レベルな大学・学術機構で研究・仕事をさせる、A国家発展のために極めて不足している分野(情報・農業・生命科学・健康・エネルギー・環境・上級通訳等)の人材の育成等に力を入れる、B西部地区の発展に有利になるような留学の選抜をする、C優秀な若い大学の教師に海外での研修をさらに支持する、D優秀な自費留学生のための奨学金制度等の設立を行う、E自費留学のためのアドバイス・サービス等をさらに充実させる等です。