第78回例会のご案内
「日中関係」のあり方を問い直す!
今年は我が国が中華人民共和和国と国交を樹立して30年になる。秋には関連の祝賀行事がいろいろと行われるようで、わが国会議員はすでに大挙して北京詣での準備を整えている。自民党橋本派、公明党をはじめ、日中関係の現状維持にことのほか熱心な勢力は、政権与党の中で大きな力を有している。外務省もまた、過去20年間に国費約6兆円を投入して作り上げた関係の維持に熱心である。
過去30年の日中関係を振り返ってみて明らかなことは、両国の関係が今重要な踊り場にさしかかっているという認識ではないだろうか。新世紀における両国関係は好ましい右上がり方向に展開するのか。それとも急坂を下り始めるのか。大事な時を迎えているように思われる。 最近の我が国における中国観は、いくつかの事件が重なって悪化の兆しを見せているが、中国人の日本観は、どうなのか。
今回は、中国から知日派の学者を迎えて、中国人の観点からこの問題に関する率直な見解を伺い、相互理解を深めるために活発な議論を交わす機会としたい。
日時:平成14年9月28日(土)14:00〜17:00
会場:大阪リバーサイドホテル 都島区中野町5−12−30 電話:06−6928−3251
JR環状線「桜宮」(大阪駅から二つ目)西口下車、徒歩2分
会費:千円 非会員二千円
講師:高 増傑 Gao Zengjie 中国社会科学院日本研究所研究教授・副所長
演題:中日関係の過去と将来ー中国人の観点から (講演・質疑は日本語)
<講師紹介>
1944年生まれ。北京大学東方言語文学部卒。同修士課程を経て、国際基督教大学比較文化研究科修了、博士号取得。現在、中日文化交流史学会副会長、中華日本学会理事、日本芸術学会理事などを勤める知日派の学者。
主要な著作(著書・論文などの弁別ができていません。悪しからず)に、
『日本近代成功の示唆』『近代初期の中日文化の比較研究』『日本封建末期の儒学変異』『福沢諭吉と厳復』『近代日本の社会発展と政策選択』『平和の日本』『東アジア地域の文化接触』『現代日本の思想潮流』『福沢諭吉の多元的社会構想』『多元的交流の21世紀』など、近代日本と日中文化比較に関する幅広い関心を有する。