日亜協会 第241回例会 ご案内
マルクス主義正統派の教条主義に反対しながらも,西欧的マルクス主義を展開しようとしたフランクフルト学派は,第二次大戦から戦後への時期,また1960年代のニューレフトの時期など,戦後の自由世界に多大な悪影響を与えた.そのフランクフルト学派の問題を想起させた田中英道氏の功績は大きい.今回は米OSS(戦略情報局)「日本計画」の分析を中心に,占領政策の日本弱体化政策の中にそれ以上の悪意があったことをお話して戴く.
日時:平成28年11月8日(火) 18時開場 18:20〜20:30(講演と質疑)
会場:大阪市立総合学習センター(大阪駅前第2ビル) 5階 第4研修室
会費:千円 (非会員二千円),学生200円
二次会:2階北西隅「北大(ほくだい)会館」 酒・軽食の出る懇親交流会 千円(非会員も同じ)
演題:アメリカが意図した“太平洋戦争”の正体
……社会主義日本への推進
講師:田 中 英 道 氏
(東北大学名誉教授,日本國史學会代表理事)
<講師プロフィール>
昭和17年東京生まれ,昭和39年東京大学文学部仏文科,昭和41年同美学美術史学科卒業のあと,ストラスブール大学留学(博士号取得).国立西洋美術館研究員,東北大学文学部講師,助教授を経て平成4年同教授(阿部次郎創設の東北大美術講座の五代目教授).この間ローマ大学,ボローニア大学客員教授,ベルリン大学招聘教授も務めて,平成18年東北大学退官,同名誉教授,国際教養大学特任教授,酒田市より阿部次郎文化賞を受賞.美術史・文化史学分野の著書・訳書は膨大な数にのぼり省略.東北大学退官後,フランクフルト学派批判を軸に戦後体制批判の著述その他で御活躍中.それらの著書も多く,紹介は割愛.