アジア情勢を考える視点

日亜協会 第136回例会のご案内


 「日は昇るのか、沈むのか?」いま日本は国運を定める大きな岐路に立っているのではないだろうか。

 福田政権下のわが国は、参議院で多数を占めた野党があの手この手で繰り出すポピュリスト的提案の対応に汲々として内向きとなり、転換期の日本に不可欠な重要課題である外交・安全保障・憲法改正といった問題については、その場凌ぎに追われ、まともな対応ができていない。

 今回はその中でアジアへの取り組みの問題を取り上げたい。近年、アジア情勢は大きく変動し、国際政治・経済に占める影響力は、良かれ悪しかれ拡大しつつある。日本がこのようなアジアといかに向かい合うかは、今世紀前半の国運に大きな関わりを持つことは疑いようがない。幅広い歴史の素養と確かな国家観を踏まえて全国区で活躍中の講師から問題提起を頂き、この問題への理解を深めたい。


日時:平成20年3月17日(月)18:20〜20:30(18時開場) 

会場:大阪市立総合学習センター(大阪駅前第2ビル 6階第2研修室)

電話06−6345−5000   FAX 06-6345-5019

会費:千円(非会員二千円) 二次会(侃々諤々の交流会)は2階北西隅「北大会館」


講師:中西輝政 京都大学大学院教授 

演題:アジア情勢を考える視点


 <講師紹介>1947年大阪生まれ。京都大学法学部卒業後、英国ケンブリッジ大学歴史学部大学院終了。その後京都大学助手、三重大学助教授、スタンフォード大学客員研究員、静岡県立大学教授を経て、現職(総合人間学部教授兼任)。国際関係史、国際政治学、文明史を専攻。豊かな歴史研究を踏まえて、日本が直面している内外の時事問題についても精力的に発言し、関西を代表する論客として講演・執筆に活躍。1990年石橋湛山賞、2002年正論大賞受賞。著書に、『大英帝国衰亡史』PHP文庫、『日本人としてこれだけは知っておきたいこと』PHP新書、『アメリカ外交の魂‐帝国の理念と本能』(集英社)、『国民の文明史』扶桑社、『日本の「死」』『日本の「敵」』(文春文庫)ほか多数。最近のベストセラーに、『本質を見抜く考え方』(サンマーク出版)がある。

 今回の講演内容にとくに関係が深いと思われる『帝国としての中国‐覇権の論理と現実』(東洋経済新報社)の一読を勧めたい。