我ら泣き寝入り民族よ、目覚めよ世界各地での国際ビジネスの体験から日本人の長所・短所を考える

第115回 日亜協会例会のご案内


 バブルがはじけて以来日本経済は長いトンネルのなかでもがいていたが、GNPは相変わらず世界第2位。近頃はさび落としをしてスリムになった企業が再び活気づいてきており、かつて『日はまた沈む』という本を刊行した著名な外国人記者が、『日はまた昇る』という新著を刊行して日本経済の力強い復興に注目するようになった。

 ところが眼を外交、とくに近隣アジア外交に向けると、7兆円もの大金を差し出しながら靖国、歴史認識その他で中国に押しまくられたり、白昼堂々と我が国に押し入って人攫いをするならず者国家に対しても殆どなすすべがなく、「萎縮外交」「謝罪外交」の基本姿勢には殆ど変化がない。

 一体日本人は、「武器を用いない戦争」である外交という分野では、先天的に能力の乏しい国民なのであろうか。それを日本の「島国性」で割り切る議論もあるが、チョンマゲを切ったばかりの島国日本のサムライ達のが担当した明治外交を回顧すれば、今よりも遙かに厳しい国際環境の中で、彼等は外交の舵取りを基本的に誤らなかったではないか。悲観的な宿命論で諦める必要はなさそうである。

 長い国際ビジネス体験を通してナマの外国を知り、戦後日本の経済復興と発展に尽くしてこられた講師を迎え、対外交渉を通してみた率直な日本人論を大いに展開して頂くこととしたい。今後の日本外交のあり方に対する示唆も、そこから得られるであろう。


日時:平成18年3月17日(金)18:20〜20:40 (18時開場)

会場:大阪市立 総合生涯学習センター  大阪駅前第2ビル6階 第2研修室

電話:06-6345-5000 FAX:6345−5019

会費:千円   (二次会は、同ビル2階北西隅「北大会館」千円+α)

講師:佐伯秀穂 元クラボウ専務取締役

演題:我ら泣き寝入り民族よ、目覚めよ

       世界各地での国際ビジネスの体験から日本人の長所・短所を考える


<講師紹介>

大正15年大阪府出身。昭和23年東大法学部卒業、倉敷紡績(クラボウ)入社。平成4年専務取締役を経て退社。この間対外営業活動に挺身したほか、社内の経営刷新にも大きな足跡を残した。退職後、大阪市大、龍谷大学、ロシア極東大学, JICA、神戸大学大学院その他の機関に講師として招かれ、比較文化論、 経営論などについて実務家の視点からユニークな講義を担当した。齢八十を数えてなお矍鑠として活動中。