日亜協会 第228回例会 ご案内
対日初期占領政策において、敗戦日本は勝者の米国から「正しい歴史観」なるものを与えられた。終戦の年12月8日(!)から10日間、GHQで徹底的な検閲と思想統制そして教育の抜本的改造を担当したCIE(民間情報教育局)が全国紙に掲載を命じた「太平洋戦史」を初めとして、NHKの全国ラジオ番組などを用いた徹底的な歴史工作を行った。その極めつきが東京裁判である。今年8月に出された「安倍談話」においても、「村山談話」で表明された支那事変、大東亜戦争観は基本的に継承されている。それは果たして正しい歴史観なのか。永年にわたり近現代史に深い学術的研鑽を積んでこられた講師を招き、我々の現代史理解を深化させる機会としたい。
日時:平成27年10月23日(金) 18時開場 18:20〜20:30(講演と質疑)
会場:大阪市立総合学習センター(大阪駅前第2ビル) 5階 第4研修室
会費:千円(非会員二千円)
二次会:2階北西隅「北大(ほくだい)会館」 酒・軽食の出る懇親交流会 千円(非会員も同じ)
演題:支那事変と大東亜戦争
講師:宮田昌明 京都大学文学博士
<講師プロフィール>
1971年(昭和46年)石川県生まれ。94年京都大学文学部卒業。近代史専攻。99年大学院文学研究科博士課程終了。2013年文学博士、現在一燈園資料館「香草院」勤務。
著書・論文に『西田天香』ミネルヴァ書房 「日本政党史の奇跡と展望」「戦後世界秩序 東アジア情勢と日本」「日本史の中の天皇」「17世紀オランダに普及した日本情報」その他多くの雑誌論文、共編著がある。最近刊に、積年の研究成果をまとめられた900頁になんなんとする大著『英米世界秩序と東アジアにおける日本』錦正社、その核心をお話し頂く。